Windows の Settings > Devices > Typing を開き、 「Show text suggestions as I type」を探すと、何年も前から静かに存在してきたトグルが見つかります。デスクトップで使う人の多くは一度もオンにしたことがなく、オンにした人の多くもすぐ物足りなさを感じます。れっきとした機能ではありますが、守備範囲は狭いものです ―― 足りないと結論づける前に、それが何をするものなのかを正確に押さえておく価値があります。

「Show text suggestions as I type」が実際にしていること

この設定は、タッチキーボードでおなじみの単語予測バーを、物理的なハードウェアキーボードにも持ち込みます。オンにして対応する入力欄で打ち始めると、Windows が入力中の文字の上や近くに 1 語単位の補完候補を表示し、たいていはタップかクリックで選べます。中身は、Windows がタッチやペン入力ですでに使っている予測入力エンジンそのもので、通常のキーボードで打つ人にも広げたものです。

設定 場所 はたらき
Show text suggestions as I type Settings > Devices > Typing ハードウェアキーボードで次の 1 語を提案する

どこで力尽きるのか

フレーズではなく、単語 1 語ずつ

予測するのは次の 1 語だけで、それを 1 つずつ出します。フレーズ単位や LLM ベースの提案エンジンのように、文の残りを書き上げるという発想はありません。

すべてのアプリが対応しているわけではない

対応するかどうかは、そのアプリのテキスト欄がどう作られているかで決まります。多くのデスクトップアプリ ―― 人がいちばん文章を書くアプリの多くも含めて ―― では、設定にかかわらず候補バーがまったく出ません。

言語を本当に理解しているわけではない

これは単語の出現頻度による予測であって、書きかけの文を理解するモデルではありません。LLM ベースの提案のように文脈へ適応することはできず、「遅くなりまして申し訳ありません。こちらの」の続きを、あなたが本当に言おうとしていた形で締めくくることもできません。

ばらつきがあり、存在自体を忘れやすい

目立つ設定画面ではなく Devices の下に押し込まれているうえ、どこでも動くわけではないため、あるアプリで有効にした人の多くは、別のアプリで何も出ないと壊れていると思い込みます。

とはいえ、この Windows の設定が粗雑だという話ではありません。タッチ入力から持ち込まれた、スマートフォン流の予測入力が昔からしてきたことを、そのままやっているだけです。問題は、フレーズ単位で文脈を読む提案がまったく別の種類の機能であり、Windows の標準設定はもともとそれを目指して作られていない、という点にあります。

人々が代わりに選ぶもの

標準の候補が 1 語止まりで、対応するアプリもまちまちだと気づくと、探し先はたいてい次の 2 つを満たすものになります。(1) アプリのテキスト欄の作りに左右されず、システム全体で動くこと。(2) 単語の出現頻度ではなく、実際に打っている文をもとに、一度に 1 語より多くを提案すること。

そのすき間をまさに埋めるために作られたのが Typeahead for Windows です。システムトレイに常駐するユーティリティで、次の 1 語だけでなく、いま書いている文の残りを、ほとんどの Windows デスクトップアプリで提案します ―― WhatsApp、Telegram、Slack、Chrome、Edge、Firefox、Outlook、Thunderbird、Word、メモ帳、Notepad++、そして VS Code のチャット欄とテキスト欄。提案はご自身の PC 上だけで動くローカル LLM(llama.cpp 上の Qwen 3)から生まれるため、クラウドに依存せず、入力した内容がどこかへ送られることもありません。Tab キー(変更可能)で提案を確定し、そのまま打ち続ければ無視できます。

さらに、モデルをダウンロードする前から動く、独自の定型文によるオートコレクトと辞書ベースの入力補完も備えています ―― こちらは Windows 標準の機能に近い性格ですが、各アプリのテキスト欄の実装に左右されず、アプリをまたいで一貫して働きます。

よくある質問

Windows の「Show text suggestions as I type」はどこにありますか?
Settings > Devices > Typing を開き、「Show text suggestions as I type」のトグルを探してください。タッチキーボードの予測入力を、ハードウェアキーボードにも適用する設定です。
一部のアプリで Windows の候補バーが出ないのはなぜですか?
対応はそのアプリのテキスト入力欄の作りに依存します。よく使われるデスクトップアプリの多くは、候補バーを表示するために Windows が必要とするインターフェイスを実装していないため、設定にかかわらずそこでは機能が現れません。
Windows の標準機能で、1 語ではなく文まるごとの提案を得られますか?
いいえ。標準設定は出現頻度に基づいて次の 1 語を予測するだけで、文の残りは扱いません。フレーズ単位で文脈を読む提案は別種の機能で、Windows は標準で備えていません。
Typeahead は Windows の設定を置き換えるのですか?それとも併用できますか?
Typeahead は独立したトレイ常駐アプリで、Windows の設定を書き換えることはありません。標準のトグルはオンのままでもオフのままでもかまいません。Typeahead はそれとは別に、システム全体でフレーズ単位の提案を追加します。
Typeahead の提案エンジンは、一部のライティング支援のようにクラウド型ですか?
いいえ。ローカルモデル(llama.cpp 上の Qwen 3)をお使いのデバイス上で直接動かします。アカウントもテキストのテレメトリーもなく、入力したテキストが PC の外へ出ることはありません。
Typeahead の価格はいくらですか?
Microsoft Store で 9.99 ドルの買い切り、すべての機能を試せる 7 日間の無料体験付きです。サブスクリプションはありません。

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